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どこまでも空は青く


サムエルの絵

主はきて立ち、前のように、「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれたので、サムエルは言った、「しもべは聞きます。お話しください」。 サムエル記上 第三章十節(口語訳)

***

祖母は、花が大好きだった。庭も家の中も、花で何時も埋まっていた。
冗談ばかり言っていて、タモリが人気が出てきた時には、もう彼の本名を
すでに知っており、孫達をうならせた。

信心深くもあり、仏壇の中にはたくさんの置物やお札が祭られていた。
その部屋の壁には、光に向かい ひざまずいている少年サムエルの絵が、飾られていた。
従弟がカトリック系の幼稚園でもらってきた絵を、可愛いいと言い飾っていた。
                  *
祖母がこの世とお別れする日が、近づいて来た。
車で二時間弱ほどかかる病院に、父と母はおりを見ては見舞いに行った。

その日は、病室の中に父と母と祖母の三人しかいなかった。
母が「私たちの信じている神さまを信じる。」と問いかけると
「信じるよ。」と祖母は答えた。
父と母は、イエス様に祖母のことを感謝し、祈ってから帰路についた。

家につき、玄関の戸を開けると電話が鳴った。
受話器から流れてくる声は、祖母が世を去ったことを告げた。

***

また言ふ『イエスよ、御國に入り給ふとき、我を憶えたまえ』
イエス言ひ給ふ『われ誠に汝らに告ぐ、今日なんぢは我と偕にパラダイスに在るべし』


   ルカ傳 第二十三章 四十二節~四十三節(文語訳)
by powder_snow31 | 2006-10-07 09:53 | 家族

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