どこまでも空は青く


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この広い野原いっぱい

「お母さん、明日は尿検査なんだって!」と
小学生になったばかりの息子が学校から帰るなり、
自分の背中より大きなランドセルを下ろして、蓋を開けた。

「あれっ・・。お母さん先生からもらった尿検査の入れ物がない。」と急に元気がない。

「こら、また落としてきたな。」と怒りそうになったけれど、
ある言葉を思い出した。

確か、二人のものが心をひとつに合わせて祈るなら・・って聖書の中に書かれて
いたっけ。
ベソをかきそうになっている息子と二人 床に正座して祈る。
6歳の息子は真剣だ。
そうしたら またある言葉を思い出した。
「さがしなさい そうすればみつかります。」

私は信じていたわけではなかったけれど、やんちゃぼうずの息子の経験によいと思い
二人で自転車に乗り、尿検査キット捜索の旅へと出掛けた。

自転車をユックリ ユックリ 走らせながら、地面の右、左を見て歩く。
「こんな所を通って帰ってきてるの。」と思うような自転車も入れない路地もあって
息子の帰宅姿を想像して、心の中ではニンマリ。

行けども 行けども、その小さな尿検査のキットは、どこにも落ちていない。

とうとう小学校の手前の歩道橋のところまで来てしまった。
さあ、ここまで来たら息子も懲りて、落し物などしないで帰ってくるだろう、
もう、家に帰ろうね・・と言おうとしたその瞬間である。

「お母さん!あったよ!!」と喜び叫ぶ息子の声が。

声のする方を見ると、歩道橋のわきの広大な野原の中から、小さな試験管に似た
尿検査キットを手に満面の笑みを浮かべている息子の姿が。

「どうして見つかったの・・。」
私に主に対する畏れが走った。

そうだ、まず感謝の祈りだ。

国道をビュンビュン車が通り過ぎていく歩道に二人で跪き
見つけてくださった主に感謝を捧げた。
またしても息子は真剣だった。

時間がたてばたつほど私の中には主への畏れが増していった。
「どうして見つかったの・・。なんてすごい神さまなんだろう。」

イエス様が微笑んで私達をみてくださってるような気がした。



まだクリスチャンになって間もないころのことでした。
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by powder_snow31 | 2006-10-24 08:55 | 証し


晩秋

「姉さん、メールアドレスは何にしますか。」
義弟が優しい声で尋ねた。

買ったまま使わないで、そのまま埃をかぶっていた
ノートパソコンを、皆が使えるようにして
彼は東京に帰って行った。

その後、まさか自分がこうやって
パソコンの前に向かうとは、思いもよらなかった。

ハワイの海が大好きだった義弟が
私にくれた最後の贈り物となった。

病をおして、尋ねてきてくれた晩秋の
あの日のことを、決して忘れることはできない。

あの優しい声とともに。
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by powder_snow31 | 2006-10-18 16:00 | 家族


サムエルの絵

主はきて立ち、前のように、「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれたので、サムエルは言った、「しもべは聞きます。お話しください」。 サムエル記上 第三章十節(口語訳)

***

祖母は、花が大好きだった。庭も家の中も、花で何時も埋まっていた。
冗談ばかり言っていて、タモリが人気が出てきた時には、もう彼の本名を
すでに知っており、孫達をうならせた。

信心深くもあり、仏壇の中にはたくさんの置物やお札が祭られていた。
その部屋の壁には、光に向かい ひざまずいている少年サムエルの絵が、飾られていた。
従弟がカトリック系の幼稚園でもらってきた絵を、可愛いいと言い飾っていた。
                  *
祖母がこの世とお別れする日が、近づいて来た。
車で二時間弱ほどかかる病院に、父と母はおりを見ては見舞いに行った。

その日は、病室の中に父と母と祖母の三人しかいなかった。
母が「私たちの信じている神さまを信じる。」と問いかけると
「信じるよ。」と祖母は答えた。
父と母は、イエス様に祖母のことを感謝し、祈ってから帰路についた。

家につき、玄関の戸を開けると電話が鳴った。
受話器から流れてくる声は、祖母が世を去ったことを告げた。

***

また言ふ『イエスよ、御國に入り給ふとき、我を憶えたまえ』
イエス言ひ給ふ『われ誠に汝らに告ぐ、今日なんぢは我と偕にパラダイスに在るべし』


   ルカ傳 第二十三章 四十二節~四十三節(文語訳)
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by powder_snow31 | 2006-10-07 09:53 | 家族

    
思いつくままに
by powder_snow31